日本の天皇陛下と皇后陛下は、日・ベルギー外交関係樹立160周年を記念し、2024年6月23日から24日にかけてベルギーを公式訪問された。今回の訪問は、両国の長年にわたる友好関係と協力を確認し、政治・経済・文化の各分野における連携強化を目的としたものとされている。ベルギー外務当局は、この訪問が「友好と多方面での協力の象徴」と位置づけられていると説明している。

ベルギーと日本は1866年に修好通商航海条約を締結して以来、160年近い外交関係を築いてきた。両国は自由主義的な価値観や法の支配、国際秩序の維持といった基本的な立場を共有しており、今回の訪問でもその共通認識が改めて強調された。特に、国際情勢が不安定化する中で、平和と安全保障、気候変動対策などの分野で協力を深める重要性が確認された。
経済面でも両国の関係は緊密である。ベルギーには280社以上の日本企業が進出しており、自動車、物流、化学、バイオテクノロジーなど幅広い産業分野で約3万人の雇用を支えていると報告されている。また、日本はEU域外においてベルギーにとって重要な貿易相手国の一つであり、輸出入の両面で高い比重を占めている。

今回の公式日程では、ブリュッセルでの公式行事やベルギー王室との面会、王宮での晩餐会などが行われた。天皇皇后両陛下はまた、ナミュールを訪問したほか、マイクロエレクトロニクス研究機関IMECやルーヴェン・カトリック大学(KU Leuven)を視察し、東アジア関連の書籍を所蔵する図書館も訪問された。文化・学術分野における交流の重要性が示される場となった。
さらに、ブリュッセル近郊のラケン王宮温室や日本庭園「日本塔」の訪問も行われ、両国の文化的なつながりが象徴的に紹介された。ベルギー側は今回の訪問について、王室同士の長年の関係を基盤とした「信頼と友情の再確認」であると強調している。
今回の訪問は、単なる儀礼的行事にとどまらず、国際社会における価値観の共有と協力関係の重要性を示すものとなった。日本とベルギーは今後も、経済、科学技術、環境問題といった幅広い分野での連携を通じて、持続的な関係強化を目指す姿勢を示している。


