森保監督、遠藤航への思いを吐露 大会直前の離脱決断に「どこかで謝りたい」主将を外した苦渋の胸中
サッカー日本代表の森保一監督が、FIFAワールドカップ2026を振り返る中で、大会直前にチームを離脱した主将・遠藤航への思いを明かした。
7日、日本テレビ系『news zero』に生出演した森保監督は、大会期間中に抱えていた悩みや選手起用の難しさについて語った。中でも大きな注目を集めたのが、ケガの影響で本大会メンバーから外れる形となった遠藤航についての発言だった。
森保監督は、代表チームを率いる中で常に悩みがあると話した。
練習でのグループ分け、試合で誰を起用するのか、選手の状態をどう見極めるのか。すべての選手がピッチに立ちたいと願っている中で、指揮官は毎回、厳しい判断を迫られる。
その中でも、遠藤航をメンバーから外す決断は、森保監督にとって特別に重いものだった。
「やはりキャプテンをメンバーから外すときは、ずっと悩んでいた」
森保監督はそう率直に語った。
遠藤は長年、日本代表の中盤を支え続けてきた存在であり、チームを精神面でも牽引してきたキャプテンだった。ピッチ上での球際の強さ、冷静な判断力、そして仲間をまとめるリーダーシップは、日本代表にとって欠かせないものだった。
森保監督も当然、遠藤にチームに残ってほしいという思いがあった。
「もちろんいてほしかったですし、そのままいてもらうこともできた」
それでも、最終的に森保監督は、プレーできる選手26人で大会に臨むことがチームにとって最善だと判断した。
そこには、情ではなく勝負に徹しなければならない代表監督としての責任があった。
遠藤を信頼していないからではない。
遠藤を必要としていなかったからでもない。
むしろ、誰よりもその存在の大きさを分かっていたからこそ、決断は苦しかった。
森保監督は「チームのために、日本のために」と考え抜いた末の判断だったと説明した。
しかし、大会が終わった後も、その思いは簡単には整理できていないようだ。
森保監督は、敗退後まだ遠藤とは連絡を取っていないと明かした上で、「どこかで謝りたいと思います。謝りますね」と語った。
この言葉には、指揮官としての決断と、一人の人間としての葛藤がにじんでいた。
もちろん、森保監督が言う「謝りたい」は、判断そのものを否定する意味ではない。遠藤を外したことが、好き嫌いや個人的な感情によるものではなく、あくまでチーム全体を考えた上での決断だったことを、本人にきちんと伝えたいという思いだった。
遠藤航という選手が、日本代表にどれほど大きな存在だったのか。
森保監督の言葉は、その重みを改めて感じさせるものだった。
ワールドカップという舞台では、勝利のために非情な判断が必要になることがある。だが、その裏側には、選手への信頼、感謝、そして申し訳なさが複雑に交差している。
森保監督が明かした遠藤への思いは、日本代表の舞台裏にあったもう一つの物語だった。
チームのために下した苦渋の決断。
日本のために選んだ最善策。
そして、主将に対して今も残る深い感謝と謝意。

遠藤航が背負ってきたものの大きさと、森保監督が背負った決断の重さ。
その両方が、今回の言葉から静かに伝わってくる。


